フランス語会話の「基礎」をたった3ヶ月でつくる方法と教材

      2016/03/05

フランス語会話

今回はフランス語を会話で話すための「基礎」を、たった3ヶ月間でつくるにはどうすればいいか?というコーナーです。

昨日、私はウジェーヌ・イヨネスコというフランスで活躍した不条理演劇の代表者とも言える劇作家の作品『犀(サイ)』を見に、彩の国さいたま芸術劇場まで行ってきました。

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彩の国さいたま芸術劇場のホームページより

素晴らしい演劇作品の傑作が、学割を使うとなんとたったの2000円で観れてしまうのだから、学生という身分はたいへん美味しいものです。

パリ市立劇場による公演だったのですが、パリ市立劇場芸術監督のエマニュエル・ドゥマルシー=モタ氏はパリで起きたテロの都合上、日本に来られず、、、。

そんな中の公演でしたが、たいへん面白く、誰かにオススメしたくて仕方がなくなってしまい、今回の記事の冒頭に書かせていただく運びとなりました。(笑)

ストーリーとしては、簡潔に言ってしまえば「街の人々が動物のサイになっていく話」なのですが、自然を代表するサイと人間との対比を含め、三段論法を駆使する論理学者の皮肉めいたセリフまわしなど、さまざまな要素が盛り込まれていて、考えさせられました。

戯曲の日本語訳はこちら。

原書はこちら。

全編フランス語での演技だったのですが、フランス語をすこしかじっている程度の私でも、4〜6割ほど聴き取ることができ、字幕の助けもあって、作品の世界観に入り込んで楽しむことができました。

演劇やオペラだけでなく、洋画の映画にしてもそうですが、字幕に訳されていない部分ってありますよね?じつはその「字幕に訳されなくても、ストーリーに影響の少ない部分」こそが、ユーモアがあったり、意味ありげなセリフだったりするものです。

語学をやっていて嬉しくなる、あるいは「勉強していてよかった」と感じる瞬間の1つは、そういう字幕がこぼし落としてしまう面白さに出会うときです。

ぜひ、みなさんにもそういった経験や感動をあじわってもらいたい。共有したい。そう思ってこのブログを書いているわけですが、、、そろそろ本題に入ります。(笑)

今回は、イヨネスコの演劇をフランス語で観たときの感動をきっかけに、

フランス語を話せる「基礎」をたった3ヶ月でつくる方法と参考書

を紹介したいと思います。

英語だけでなく、フランス語、スペイン語、イタリア語、ドイツ語、アラビア語というように、たくさんの外国語を学習してきた私ですが、はじめて学ぶ外国語に対しての敷居がますます低くなっているのを感じます。

どの言語も、文法という仕組みは違えど、すくなからず文法自体はあるわけで、多言語学習者が何十カ国語も修得することができるのは、複数の外国語を学習するプロセスで、「文法の使い回し方」や「単語の暗記の仕方」に自然と強くなるからでしょう。

事実、いったん英語脳をつくってからは、スペイン語脳、フランス語脳の感覚がすぐさま出来あがりました。

今回紹介する方法や参考書の選び方はフランス語を例にしてはいますが、第二外国語としてスペイン語やドイツ語など他の言語を勉強しはじめようという学生や、海外転勤の決まった社会人、あるいは学校で英語以外にも習う高校生などにも役に立つことはもちろん、

はじめて英語という外国語を学ぼうとしている英語初心者にとっても、「外国語を最低限話すためにどういうステップを踏めばいいか」という道筋を示せるものだと思います。

【1ヶ月目:インプット】文法と単語を仕入れる

まずはフランス語の文法と単語を頭に入れましょう。

文法の参考書の選び方ですが、絶対に守るべきポイントは、

・基礎から順にすすめて、応用まで(高校英語レベルまで)無理なくできる参考書を1冊だけ徹底的に使い込むこと。

文法の参考書にかんしては、何冊買ったところで、書いてある内容は基本的には変わりません。基礎となる文法は定まっていて、参考書によって違うのはその文法の難しさの段階の踏み方や、載っている例文の質と量、あとはレイアウトくらいです。

むしろ、基礎からちょっとした応用まで使える1冊を徹底的にやりこみましょう。

おすすめの参考書はこちら。

東大生のフランス語選択者もみんな使っている参考書で、わたしもこれで勉強しました。

わたしはスペイン語選択だったので、フランス語は基本的には独学をすることになりましたが、この参考書は豊富な例文とそれを収録したCDもついており、なにより文法が体系的に網羅されていて「独学にもぴったり」でした。

全部で17課あるので、1日1課すすんでいき、17日。のこり13日で、理解が浅い部分を復習していくか、2周目を少し速いペースでこなすと、ちょうど1ヶ月で終えることができるでしょう。

同時並行で、フランス語の単語もインプットしましょう。

おすすめはこちら。

Amazonでベストセラー1位になっているのも納得の使いやすさです。わたしは同じシリーズのスペイン語のものを使っただけで、フランス語の方は書店で見ただけなのですが、この参考書を使わなかったことを後悔しています。

見開き2ページにフランス語とその日本語訳が大きな文字でおさめられ、単語ごとに例文もちゃんとあり、さくさくとすすめていけます。語数も見出しの800語を含めて合計1500語。これだけあれば、基本的な会話で困ることはありません。

上の単語集を知る前に使ったのがこちら。

例文が豊富、単語数も豊富、フランス語検定に適している、といいことだらけなのですが、例文で覚えるスタイルなので、いかんせん使い勝手がよくない。

仏検対策をしたい方はこちらがおすすめですが、今回の趣旨は「フランス語を話す基礎をつくる」なので、上の『これなら覚えられる!フランス語単語帳』の方をおすすめします。

【2ヶ月目:アウトプット】仏文和訳、和文仏訳の繰り返しで定着させる

フランス語の文法と単語をインプットしたら、つぎはそれをアウトプットしていきます。

仏文和訳、和文仏訳の繰り返しの中で文法や単語を定着させていくわけですね。

おすすめなのはこちら。

見開き1ページを単位として、左のページには文法をまとめ、右のページにはその文法に関連した仏文和訳、和文仏訳の練習問題がまとめられています。

それほどページ数はないのに、問題の質と量が十分で、これ1冊で仏文和訳、和文仏訳が得意になってしまいます。

ミスプリントが多いのが白水社のこのシリーズの欠点ですが、フランス語にかんしては、使う人が多いせいか、ちゃんと改訂もされ、訂正箇所を示す紙もはさまれており、問題なく使うことができます。

たいへん使い勝手のいい語学参考書なだけに、同じシリーズのドイツ語とアラビア語の方を買ってあまりのミスプリの多さに悲しくなってしまいました。(笑)

せっかく参考書の数のすくないアラビア語やポルトガル語、ロシア語なども網羅されているぶん、余計に残念です。これをご覧になった白水社の方が改訂に踏み切ってくださることを願っています。(笑)

全体で176ページあり、1日1時間で3つ(6ページ)ほど進めるのでだいたい1ヶ月で1周できてしまいます。

【3ヶ月目:会話トレーニング】瞬間仏作文で反射神経を鍛えて、フランス語をすぐに言えるようにする

さて、フランス語の文法も単語もインプットとアウトプットを終えたら、つぎはそれを口頭でできるようにするトレーニングをします。

こちらでも触れていますが、瞬間英作文の要領で取り組むと、効果的です。



フランス語にかんしては、瞬間英作文ならぬ瞬間仏作文となります。こちらの参考書がおすすめ。

私はこれのスペイン語版を使ったのですが、語彙数を増やすのにも、言い回しを増やすのにも使えてたいへん便利です。

しかし、上の瞬間英作文のシリーズほど例文が単純化されていないので、初学者には難しいのも事実。

そこでオススメなのは、こちらの上の瞬間英作文と同じレイアウトのもの。

わたしは書店で見て、これまた使わなかったことを後悔したのですが、初級と中・上級とに別れているため、無理なくステップアップしやすくなっています。

わたしも今のフランス語のテキストが終わり次第、こちらの『口を鍛えるフランス語作文-リエゾン習得メソッド-』を使おうと思っています。

【それ以降:終わりなき仕上げ】中級会話へ

上で紹介した参考書を3ヶ月で終えれば、フランス語会話の基礎は充分できあがっています。あとは、実践あるのみです。

しかし、実践のなかではアウトプットはできても、なかなかインプットを効率よくはできません。

そこでオススメなのは、今現在わたしも取り組んでいて、もう少しで終わるこちらのテキスト。

個人的には好きではない(ただの食わず嫌いですが笑)NHKの語学講座系の参考書ですが、こんなにも使いやすいとは驚きです。

イントネーションやシチュエーションも含めて臨場感のある会話を軸に、中級フランス語の文法や単語、言い回しを学ぶことができます。

構成としては、

2ページ:会話とその解説
2ページ:会話の中でつかわれたその課の文法の解説
1ページ:会話の中から役に立つ言い回し5つを、それぞれ2〜3の別の例で紹介
1ページ:応用問題ということで、仏文和訳・和文仏訳

嬉しいのは、最後の「仏文和訳・和文仏訳」のところでフランス文学の著名な作品の中から名言を引用してくれているところです。

意外とフランス文学で使われている文法は難しくはないことを知り、原書で読むきっかけになってくれます。

冒頭でも触れましたが、わたしもイヨネスコの犀(サイ)は原書で読もうと思います。聴き取った感じでは、さほど難しいフランス語は使われていない印象でした。

こちらで紹介しているサミュエルベケットの「Waiting for Godot(ゴドーを待ちながら)」もそうでしたが、戯曲は会話というセリフという形をとるために、文学作品のなかでも平易なコトバで書かれているものが多いのかもしれません。


余力のある方は、ぜひ文学を原書で読んでみましょう。きっと、訳文では得られない刺激や面白みを味わえるはずです。

お読みいただきありがとうございました。

よろっぷ

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